JJ-5

	購入年月	1990年7月8日
	モデル名	MOON JJ-5
	ボディカラー	トランスペアレンシー・ブラック（ボディの木目が透けて見える）マッチングヘッド（ヘッド表面もボディ色に塗装）
	ボディ	アッシュ
	ネック	メイプル/エボニー指板
	ピックアップ	バルトリーニ9V5W
	備考	内蔵サーキット：バルトリーニTBT コントロール：2V、トレブル、ベース

楽器の概要
ご覧の通り言わずと知れたMOONのJJモデルの５弦仕様です。
出たばかりの頃の仕様なので、現在発売されているものとはヘッドのロゴやブリッジなど細部が異なっています。

これはMOONと元T-Squareの須藤満氏が共同で開発した５弦ベースです。その当時Jazz Bassの形をした５弦ベースが市販されたのは、これが最初だったと思います。
MOONの場合カタログモデルでもイージーオーダー的に各種の仕様が選べるのですが、これはアッシュボディ・エボニー指板・ゴールドパーツ仕様です。というか、購入する際には特に仕様の指定は行わずに「ボディカラーがブラックかレッドのタイプが入荷したら連絡をください」とだけ言っておいたら、たまたまこれが入ってきたというのが真相です(^^ゞ。
たしかJJの普通の4弦タイプではピックアップは3種類くらいの中から選べたはずですが、このJJ-5ではバルトリーニの9V5Wしか選べず、アクティブサーキットは同じくバルトリーニのTBTかTCTのどちらか一方が選択可能でした。なお現在発売されいるものではXTCTが内蔵されているはずです。

音の印象
ボディが重いタイプのアッシュ材で、しかもボニー指板のためか、かなり芯が強くJBふうですがややクセのあるゴツゴツした感じの音色です。
T-Squareの曲なんかやるとピッタリはまるのかもしれません（なんせ須藤氏と同じ楽器ですからね）。

購入のいきさつ
これを買おうと思った1990年当時、５弦ベースでジャズベースの音の出る楽器がどうしても欲しかったのです。というのも、その時点でメインで使っていたTUNEの５弦は中域の目立つ軽い感じの少しクセのある音色でして、自分のイメージするJazz Bassのような太くてかつ繊細な音色には程遠かった、と。
で、アルダーボディのJazz Bassは持っていたわけですが、やる曲によっては4弦Dチューニングでも音域が足らない、と。
したがって５弦でJazz Bassの音のする楽器があれば問題は解決されるだろうなぁという結論に達したわけです。

ちょうどその頃、このMoonのJJ-5に加えてFender JapanからもJazz Bass 5なる５弦ベースが出てまして、まあすぐに買わずともとりあえず一度くらいは実際に見て音も出してみようかなぁなどと思っていたのです。で、最初はそれほど買う気はなくて何の気なしに秋葉原のイケベ楽器に行ってみたら店頭に両方ともありました。
ますはFenderのほうを弾いてみたら抜けの悪いツマッたような音でして、またボディが本来のJazz Bassよりも一回り小さく、それに伴ってピックアップのマウント位置も4弦のJBとは違っており音色の違いの原因と推察されました。ま、これはすぐにパスして…。
Moonのほうはホワイトボディーのブラックパーツ仕様が店頭に１本だけあったのですが、これが弾いてみたらなかなか良かった(笑)。買うならこっちだなぁ、と。
ただ、白系統の色はすでに２本持っているので、どうせ買うなら前から欲しかった赤系統がいいなぁ、ということでその場で即決はしなかったのです。
対応してくれたお兄さんといろいろ話していたら「今現在の在庫は店頭のこの１本だけ。次の入荷では何色か分らないけど白以外が数本入ってくる予定」とのことで、当方としては「第一希望は赤、第二希望は黒」と申し渡して、とりあえず仮の予約だけ入れておきました。
そうしたらそんな予約入れたことをすっかり忘れていた１ヵ月後くらいに「黒のゴールドバーツ仕様が５本入荷した」と連絡が入り、再度秋葉原のイケベ楽器に行ったら「ＯＣＣさんに見てもらってからと思って、まだ店頭には１本も出してない」などとのたまうではありませんか。
で、無理行って入荷したての５本を全部出してもらって、もっとも木目のキレイなのを選んで買って帰ってきたのでした。

その他のエピソード
通常の４弦用のと同じペグが５個も付いているためにヘッドが重く、またネックも太いために４弦のJBとは重量バランスが異なり、ストラップで吊ったときのバランスが悪く、常にヘッドが下がらないように左手で持ち上げるようにしてやる必要があり、やや演奏しにくい楽器です(^^;。
あと、やっぱ楽器全体の重量が重くて、ライブ演奏の際にはその重さのために結構疲れます(^^;。
で、前から疑問に思っているのですが、MOONのJJのフロントピックアップはなぜ斜めになっているんでしょうか？
ボディ形状はほぼジャズベのままなんですが、１弦側のホーンの先端が少し尖がっていたり、カッタウェイの裏側のザグりが深かったり、ハイポジションでの弾きやすさを考えてネックジョイント部にコンターが入っていてたり、ジャズベースを元としていながらもこのJJ-5だけの形状的な特徴もいくつか見られます。
弦間ピッチはナット側もブリッジ側も通常の４弦のJBと同じピッチ（ブリッジで約19mm）なので、４弦と比べて演奏するうえで右手側の違和感は少ないのですが、ネックの幅が広くて薄いので左手のフィンガリングの感覚は４弦とはかなり違います。